モゴローなんちゃって日記

      フォト短歌、影、心に浮ぶ言葉たち。

「見える」ということ

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( 私の影…2020.6月  本文とは関係ありません笑)

 

 私は昨日仕事納めでした。やれやれ、終わった終わった~。さすがに昨日は患者さんが少なかったです。
 私は「視能訓練士」という職業に就いています。ご存知の方はほぼいないと思いますが、医療系の国家資格なのですよ~。眼科での一般検査、名前の由来となっている斜視・弱視の訓練の指導を行う職業です。斜視・弱視の専門病院でない限りは、一般検査が主な仕事内容になります。とういうことで、目に関しては、皆さんよりやや?知識があるはずのモゴローによる「視能訓練士ネタ」です。 

 

白内障」という病気は多くの方が聞いたことがあると思います。水晶体…カメラで言えばレンズに当たる…が濁って見えにくくなる病気です。主に加齢によって起ってきます。治療は手術になります。濁った水晶体を取り除き、人工の水晶体(眼内レンズ)を入れる手術で、眼科で行われる手術のかなりを占めています。元々白内障以外の目の疾患がない場合、普通は術後見え方が改善されます。ということで、白内障術後の患者さんの視力検査は、視能訓練士にとって日常的な検査になるわけです。 
 皆さんいろいろ感想を言ってくれます。「明るくなりました。」「新聞がはっきり読めるようになりました。」「これで運転免許が更新できます。」よかったよかった。(モゴロー心の声) 

 一方では、と言うより、それと共にこんな感想も。 

「家があんなに汚いと思ってなかったわ。」「掃除してるつもりやったけど、埃だらけやった。」 
はいはい、皆さんそう仰いますよ。(モゴロー心の声)
 そして、モゴローリサーチによると女性の80%以上…いや、もっとかも…が、
「手、皺だらけや。こんなんと思ってなかったわ。」「手も顔もシミがいっぱいやわ、悲しいわ。」と言うのです。
 頬にあるシミを「昨日から急にシミができて、手術のせいじゃないでしょうか。」と言う人もいました。目の近くだったのでそう思ったのでしょうね。診察室で医師から「いや…、前からあったのが見えるようになっただけですよ。」と言われ、恥ずかしそうにしていました。極めつきは、これは私ではなく同僚の話なのですが、あるおじいさんが「娘があんなに年取ってたとは思わんかった…」と言ったそうです。 

 全く見えなくても困りますが、はっきり見えて全てが明るみになっても困るのです。闇は困るけど、全てを照らす光も嫌うのが人間なのかな。そういう私も、学生時代の友達に会うときなど、お店は薄暗い方がうれしかったりして。