モゴローなんちゃって日記

      フォト短歌、影、心に浮ぶ言葉たち。

「梯子」木下裕也

著者は日本キリスト改革派岐阜加納教会牧師。
木下先生が詩人であるのは知っていたが作品を読んだのは初めて。

「梯子」「貯水溝」…『物』から見取る言葉。
たまたま昨夜カウンセリングの学びで、実際にカウンセラー役をやってみるという実習をした。そこで私は、クライエントの話を聞くにあたって、いかに自分の感情中心に聞いているかを痛感した。その人を思いやる気持ちはもちろん必要なのだ。しかし、そこに自分の感情を中心としてはならない。

感情が乱れたり、自分を殺すことができないものでは、梯子の役目は果たせない。(「梯子」より)

数日前から繰り返し読んでいるが、今朝はこの言葉が新たに留った。

聞こえるもの、聞こえないもの。(「粒子」)
最初にとらえたものと、最後にとらえたもの(「目」)
かたちもつものを用いて、かたちのない煉瓦を積み上げていくこと(「仕事」)

相容れない両者はどう別々でどう繋がっているのか。
そこでこそ聞こえる揺るぎない言葉、とは。