モゴローなんちゃって日記

      フォト短歌、影、心に浮ぶ言葉たち。

赤い毛糸

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編まれたり解(ほど)かれたりして転がって完成の日を委ね待つ君

 

最近知り合ったお友達は編み物好き。「あなたも編み物が好きかしら」と聞かれ、「…」。

編み物には縁のない人生を送ってきました。

あ、いや、中学生のときにマフラーを編んでプレゼントした男子がいたなぁ。かぎ針編みでした。そして高校の家庭科の授業でセーターも編んだのだった。初めての棒編み。

その学期(多分3学期)は「毛糸の編み物」が課題で、授業の進め方はとっても自由~でした。編みたいものを好きなように編む授業でした。当時家庭科の授業は女子のみで、2クラス合同。その時間、男子は何をしていたのだろう。

 

自分のクラスの仲良しさんと、隣のクラスの仲良しさんがひとつのグループになって、お喋りしながら楽しかった。編み物好きが数人いて、すごいスピードで編んでいきます。私には解読できない編み物の設計図みたいなものを見ながら、どんどん、どんどん編んでいく。途中で模様を入れたり、色を変えたり、5本指の手袋を編んでいる友達もいました。棒針を何本も使ったり、棒針がチューブみたいなので繋がっていたり、その時間は尊敬の眼差しを友達に向けるときでもありました。

お喋りの中身はテレビドラマでした。ひとりの友達が、毎週ドラマの筋を上手に説明してくれるのです。その友達の話を聞いて、一度も見ていないドラマの最終回だけを見ようと思ったくらいです。本当に見たかどうかは忘れてしまいましたが、今考えてもすごい。物語の筋、要点を人に話して伝えるってなかなかできないものです。

 

私は友達に教えてもらいながら何とかセーターを編み上げました。しかし、…首のところ、編み方を間違ったようで伸びない!家で着てみると、無理矢理入るのは入ったが脱げない!首が絞まる~助けてくれぃ!

ど、どうしよう、でも編み直していたら間に合わない。恐る恐るそのまま提出しました。先生の前で着て見せることはなかったのだと思います。とりあえず合格点でした。

さて、でも、着られないセーターであることには間違いない。ということで、しばらく眺めて、全部解きました。毛糸はパーマを当てたみたいになっていましたが、一応毛糸玉に戻ったわけです。その毛糸玉がどうなったかは覚えていません。

 

その後は、子どもが保育所時代、子どもと一緒にリリアン編み方式で編んだのが「毛糸を編んだ」最後です。

そして、今や、毛糸と言えば、クリスマスカードに使うくらい。赤い毛糸ばかり。赤い毛糸可愛い。